海から知床連山
海から知床連山
海の色が黒いのは、ずぼらな絵描きが絵の具を間違ったのか?と無遠慮な知り合いが問う。
あのな、オホーツクだよ。海は黒くて、恐いの。蟹工船(小林多喜二)の「おい、地獄さ行くんだで」なの。
採れる魚は、暖流とは違う、鱗の少ない魚や流氷に乗った海馬たちにあう酷寒の地なの。
ヒグマも夏の鮭を食らって冬眠するのだから。岸辺の色に黄緑が混じるのは、ずぼらではなくて、硫黄が海に吹き出しているから変色しているからなのだとくどくど説明をする。